○ラズベリーリーフ(Raspberry Leaves)
ラズベリーのきれいな赤い実は、酸味を含んださわやかな甘みで、ヨーロッパでは古くから親しまれてきました。中世には栽培も始められ、多くの変種が登場しています。和名はヨーロッパキイチゴで、日本で自生するキイチゴなどとは別種です。
葉を使ったラズベリーのお茶は、やわらかな甘みが感じられる香りで、すっきりとした味わいが楽しめます。このハーブティーが注目されたのは、出産を楽にする効果があるからです。助産婦が付き添う形の自然分娩が一般的だった時代には、ことのほか重用されました。
出産が近くなった時期にラズベリーのお茶を定期的に飲むと、子宮と骨盤の筋肉を強くして、妊婦の負担を軽くしてくれます。子宮を収縮させる効果があるので、産後も飲みつづけると、体力の回復にも役立ちました。
母乳の出をよくするとともに栄養価を高める効果もあり、妊婦には欠かせない薬といわれたのです。ただし、妊娠初期に飲むと子宮を収縮する効果がよくない影響を与えるので、飲み始める目安は出産予定日の2ヶ月前といわれます。必ず専門医に相談して指示に従ってください。
子宮に働きかける作用が強いので、妊娠期でなくても、生理痛の緩和に強い効果があります。下痢を抑え、のどの痛みや口内炎の症状もやわらげます。
甘酸っぱいイメージのわりには、果実にはビタミンCはさほど含まれていません。そのかわり、貴重なミネラルであるカリウムとカルシウムが多量に含まれています。そのまま食べてもとてもおいしく、ジャムやお菓子などにも利用しやすいヘルシー食材です。
0 件のコメント:
コメントを投稿