○マロウ(Mallow)
マロウは、古代ギリシャ・ローマ時代から、葉や茎は食用の野菜として、花、葉、根はお茶として利用されてきました。中世になって世界中で栽培されるようになり、現在では変種は1000種にも及ぶといわれます。鎮痛、消炎などの作用が知られていて、重用されてきました。
いれたときにはあざやかな青色のお茶は、時間が経つにつれて紫色になります。レモンを数滴加えると、今度はさわやかなピンク色に。色の変化も楽しめる、このきれいなハーブティーは、のどや気管支の炎症に効果があります。
せきが止まらないときや痰がからむときに飲むと、症状を楽にしてくれます。濃い目に入れたものでうがいをするのも、のどの痛みを抑える効果があります。タバコの吸いすぎが気になる愛煙家にも、おすすめのお茶です。
体をリラックスさせる効果もあるので、ごくおだやかな味わいのハーディーを楽しめば、ゆったりした気持ちになれるでしょう。
和名はウスベニアオイですが、日本のアオイとは別種です。ちなみに日本原産のアオイ属はなく、古くからアオイと呼ばれたフユアオイも、アジアの温帯から亜熱帯にかけてのものといわれます。
同じマロウの仲間でよく知られているのは、最も薬効が高いマーシュマロウ(ウスベニタチアオイ)です。のどや気管支の炎症を抑えるほか、消化器系の潰瘍、大腸炎などの治療に使われ、ハーブティーとしても飲まれます。
ジャコウの香りのするムスクマロウも園芸用としては人気のある品種ですが、お茶にはしません。
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