○マジョラム(Marjoram)
スイートマジョラムとも呼ばれるハーブで、オレガノなどの仲間です。特有の風味はオレガノよりも甘みや香りが強く、タイムにも似ています。
マジョラムは、古代ギリシャ・ローマ時代から食用や薬用に広く活用されてきました。幸福をもたらすハーブと考えられ、結婚するカップルの頭にマジョラムの花冠をのせて祝ったと言い伝えられます。墓の上にマジョラムが生えると、死者が幸せになるともいわれました。
ホップが登場する以前に、ビールの醸造に使われたこともあります。香りづけと防腐剤の役割があったそうで、芳香剤や化粧品にも用いられ、家具や床を磨くときに用いられることもありました。
イタリア料理では香りづけによく使われ、ソーセージ、スープ、野菜料理のほか、マトン、臓物類のクセのある肉料理とも相性がいいよいです。リキュールの材料にもなります。
マジョラムのお茶はやや苦みがあり、古くから消化を促進して胃腸の働きを助けるとともに、体内毒素を排出する効果がある薬と考えられていました。さわやかな風味が食欲を増進させるので、食欲がないときに食前に飲むのもおすすめです。
鎮静作用もあるので、気持ちを落ち着かせ、不眠症状をやわらげます。風邪の諸症状や頭痛を抑える効果もあります。ビタミンAを豊富に含む葉には麻酔作用があり、かむと歯痛がおさまります。
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