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2015年7月27日月曜日

スターアニス

○スターアニス(Star anise)

 中国料理の代表的な香辛料、漢方薬の一種として知られる八角(はっかく)のことです。刺激的な甘い香りがフェンネルと似ているため、大茴香(だいういきょう)とも呼ばれます。

 中国南部、ベトナム原産の常緑広葉樹で、樹齢6年にして始めて実を結びます。東南アジア特有のスパイスとして利用されてきましたが、16世紀にヨーロッパに渡り、星型をした実の形状と、ハーブのアニスに似た香りから、スターアニスと呼ばれるようになりました。

 スターアニスのお茶は、個性的でスパイシーな香りと、甘みと苦味が同居したような風味が特徴です。コーヒーにスターアニスの粉末を加えて香り付けをすると風味が深くなります。

 消化器系や呼吸器系に効果的とされ、体を温める作用があるので、風邪の引きはじめにおすすめです。

スターアニスティー

2015年7月14日火曜日

ジンジャー

○ジンジャー(Ginger)

 日本では、風邪をひいたときにショウガ湯を飲む風習が古くからありました。西洋ではジンジャーエールを飲みます。体を温める作用があり、風邪の症状をやわらげてくれます。

 スパイシーで辛味のあるジンジャーは、吐き気を抑える効果が強いことでも知られています。むかつきがあるときにジンジャーのお茶を飲むと、消化を助けて症状を楽にしてくれます。特につわりかによる吐き気があるときにはおすすめです。胎児に影響を与える危険のある市販薬と違い、おだやかな効き目があります。ただし、消化性潰瘍があるときには飲みすぎないこと。

 アジアでは、料理のスパイスとして広く使われます。生の状態で使うことが多いようですが、西洋では乾燥させたものをパンやお菓子の材料にすることが多いようです。

ジンジャーティー

2015年7月10日金曜日

シナモン

○シナモン(Cinnamon)

 シナモンは、クスノキ科の常緑高木の樹皮を乾燥させたハーブで、古くから世界中で使われてきました。スリランカが原産でセイロンシナモンとも呼ばれ、15~16世紀の大航海時代に、東洋を目指した探険家たちが先を争って求めたスパイスのひとつといわれます。

 シナモンによく似たハーブにカシアがあります。これらは中国が原産とされるのでチャイニーズシナモンとも呼ばれ、聖書にも登場するほど古い歴史があります。漢方薬のケイヒ(桂皮)になるのも、こちらのほうです。

 シナモンとケイヒの区別は厳密なものではなく、世界中の多くの国で同様に使われています。日本では両方ともニッキという名で親しまれています。

 独特のスパイシーな香りで知られるシナモンは、ブレンドティーで飲むのが一般的です。スティックの場合で用いる場合と、パウダー状にして用いる場合があります。シナモンスティックを紅茶やコーヒーに添えて香りを楽しむ飲み方は、日本でもおなじみです。

 シナモンには、体を温める強い効果があります。消化を助け、胃腸の調子を穏やかにしてくれるので、下痢や腹痛をやわらげてくれます。おなかの調子がよくないときにおすすめです。特におなかを冷やしてしまったときにシナモンのお茶を飲むと、抜群の効果があります。

 強力な子宮収縮作用があるので、妊娠中は避けてください。

 アジアやアフリカでは、シナモンを料理に用います。特に、羊肉の臭みを抑える使い方が多いようです。欧米では、ケーキやクッキーなどのお菓子の材料として広く活用されています。

シナモンティー

2015年7月9日木曜日

クローブ

○クローブ(Clove)

 高価なスパイスですが人気は高く、熱帯の沿岸地方で盛んに栽培されています。和名はチョウジで、中国ではつぼみを乾燥させたものを丁香(ちょうこう)と呼び、漢方薬にも用います。

 釘のような形に特徴があり、オレンジに刺してハリネズミ状にしたポプリはポマンダーと呼ばれ、西洋では伝統的な芳香剤です。浸出液は、歯痛のときに塗る特効薬とされてきました。

 クローブのお茶はやや甘みがあり、スパイシーな香りには、ちょっと薬くさいような漢字があります。飲みにくさを感じるようなら、香りづけに甘みの強いハーブとブレンドして楽しみましょう。

 吐き気を抑える効果が強いので、胃がムカつくときなどにおすすめです。鎮痛効果と殺菌効果もあるので、クローブのお茶を飲んでも、歯痛を抑える効果が期待できます。

クローブティー

2015年7月8日水曜日

キャラウェイ

○キャラウェイ(Cayaway)

 独特の香りがあるキャラウェイの種は、石器時代から料理に用いられてといわれます。現在でも、スパイスとして中央ヨーロッパなどでよく使われ、キャベツを酢漬けにするザワークラフトにも欠かせないスパイスです。

 お菓子やチーズ、リキュールなどの香りづけにも使われます。

 香りに甘みがあってクセのないキャラウェイのお茶には、消化を促進して腸内ガスを減らす効果があります。食欲増進の効果もあるので、おなかが張って食欲がわかないときなどにおすすめです。

 キャラウェイはこのほかにも薬効があり、煎じ薬はせきや痰を抑える効果があるので、風邪薬として用いられてきました。母乳の出をよくする効果もあるので、妊婦に愛用されたことも知られています。

キャラウェイティー

2015年7月7日火曜日

エルキャンペーン

○エルキャンペーン(Elecampane)

 カタカナ表示がいろいろで、エリキャンペーン、エレカンペ(-)ンなどと書かれることもありますが、すべて同じものです。ヨーロッパからアジア北部にかけて広く分布し、日本には明治中期に移入されました。和名では、オオグルマと呼ばれます。

 生の時にはバナナのような甘い香りがするエルキャンペーンの根は、古くから呼吸系や消化器系の疾病の治療に用いられてきました。抗菌作用が強く、結核の治療薬にされていたこともあります。無月経の治療にも用いられました。

 エルキャンペーンのお茶は香りはほとんどありませんが、かなり苦みが強いので、ブレンドティーにするほうがよいでしょう。のどの痛みがあるときに飲むと、炎症をやわらげてせきを止め、痰をとり除いてくれます。免疫力を高めるので、強壮作用も期待できます。

エルキャンペーンティー

2015年7月5日日曜日

アルファルファ

○アルファルファ(Alfalfa)

 アルファルファは地中海にほど近い西アジアが原産とされ、何世紀にもわたって利用されてきたハーブです。和名をムラサキウマゴヤシといい、牧草として明治初期に導入されました。カルシウム、カロチンなどが豊富に含まれる健康野菜で、最初に登用したアラブ人が「植物の父」と呼んで重宝したといわれます。

 ハーフとして使うアルファルファはサラダ用に使うモヤシを成長させたもので、緑色の葉の部分を利用します。

 フレッシュでもドライでもハーブティーで楽しめ、風味が少し緑茶に似ているので、日本人向きです。豊富な栄養素が、疲労回復に効果を発揮します。利尿作用があるので、体のむくみをとり、血中コレステロールを減らす効果もあるといわれています。

 外用薬や入浴剤としても利用すると、筋肉痛やリウマチの痛みを緩和する効果もあります。

アルファルファティー

2015年7月4日土曜日

カルダモン

○カルダモン(Cardamon)

 カルダモンは、最も古い時期から使われてきたスパイスのひとつで、サフラン、バニラなどと並ぶ、高価なスパイスの代表核です。原産地であるインドでは、コショウを「スパイスの王様」、カルダモンを「スパイスの女王」と呼び、カレー料理に欠かせない重要なスパイスと位置づけています。北インドでは、料理のベースになるスパイスミックスのガラムマサラに、必ずといってよいほどカルダモンが入ります。

 非常に強いスパイシーな芳香があり、消化を促進する成分を多量に含んでいるので、高い食欲増進効果があります。種子はかむと口臭が消えて息が甘い香りになるので、食後のにおい消しとしてもポピュラーです。

 カルダモンのお茶は、ショウガに似た刺激的な風味でほのかな甘みがあります。飲んだあとの清涼感が強く、消化促進の効果があるので、食後のお茶にぴったりです。胸やけがするときや、胃がもたれるときに試してみてください。

 いれる前に種が見える程度に割っておくと、エキスが出やすくなります。クセが強いお茶なので、ブレンドティーにするとよいでしょう。インドでは、紅茶にカルダモンなどのハーブとミルクを加えてマサラティーにするのが一般的な飲み方です。

 カルダモンの種は、歓待のシンボルといわれます。これは、アラビアの砂漠の遊牧民であるベドウィン族は、来客をもてなすためにカルダモンコーヒーを入れる前に、ブレンドする種を見せます。上質のカルダモンを使っていることが、歓待の気持ちをあらわすのです。カルダモンコーヒーは個性の強い風味があり、中近東でも広く愛飲されています。

カルダモンティー

2015年7月3日金曜日

アンゼリカ

○アンゼリカ(Angelica)

 ハードしては大ぶりで2mぐらいまで成長し、葉も大型です。かつては聖なる力を持つと考えられ、薬効が広いハーブとして知られていました。アンゼリカは、葉、茎、種子も薬用にされますが、根は特に薬効が強く、重用されます。

 アンゼリカのお茶は、いかにも苦そうな香りがしますが、飲んでみるとクセのない味です。気管支の炎症やわらげる効果があるので、風邪をひいたときにおすすめです。肝臓や子宮に働きかける効能もあるので、生理通や月経前症候群の症状も緩和します。作用が強いので、飲みすぎないこと。妊娠中の使用は避けてください。

 アンゼリカの仲間は東洋医学でも用いられ、なかでもチャイニーズアンゼリカの根を乾燥させた「当帰(とうき)」は、女性特有の病気に効く漢方薬として知られています。

アンゼリカティー

2015年7月2日木曜日

チェストツリー

○チェストツリー(Chaste tree)

 チェストツリーは女性ホルモンのバランスを調整する効果があることが知られているハーブで、過剰な性欲を抑制するために男性に用いられた時代もありました。

 ビテックスとも呼ばれてヨーロッパでは古くから人気が高く、現在では世界各地で広く栽培されています。日本に移入されたのは明治中期で、和名はセイヨウニンジンボクです。

 乾燥させた種を使うチェストツリーのお茶は、少し苦みがあります。飲みにくいようなら、ブレンドティーにするか、少量のハチミツなどで甘みを加えます。

 ホルモンに働きかけるので、主として女性特有の病気に効果があり、生理通や生理不順、更年期障害の諸症状をやわらげます。授乳期には母乳の出をよくします。風邪などによるせきを抑え、細菌性の下痢にも効きます。

チェストツリーティー

2015年7月1日水曜日

バードック

○バードック(Burdock)

 バードックは、ゴボウのこと。調理して食べても、豊富な食物繊維が便通を促して腸内の毒素を排出させるヘルシーな食品として知られています。

 根を乾燥させたものは、古くから薬として用いられています。強い利尿作用と発汗作用が体の毒素を追い出すと考えられ、関節炎、リウマチなどに効くとされました。外用薬として用いると、皮膚病を抑える強い効果があります。

 バードックのお茶は香ばしい風味がありますが、味はほとんどしません。ブレンドティーで楽しむのが一般的です。ハーブティーにしても、すぐれた解毒作用、利尿作用、発汗作用があり、風邪をひいたときや体がだるいときにおすすめです。坐骨神経痛や腰痛をやわらげる効果もあります。

バードックティー