○スペアミント(Spearmint)
ミントは交配が簡単なうえに雑種もできやすいので非常にたくさんの種類があり、分類の仕方もまちまちです。広く知られているものだけでも30種類ぐらいあるといわれ、寒さにも強いので、世界中に広く分布しています。どのミントも風味が似ているので、17世紀ぐらいまでは、区別せずに用いられていたといわれます。
清涼感あふれる香りや刺激的な味が食欲をかきたてるうえに消化を助ける作用が強いので、肉料理や魚料理のほか、サラダ、デザートなど、幅広い料理に使われます。
現在、ハーブティーにされるミントはそう多くありません。一般的なのは、このスペアミントと、ペパーミントでしょう。
スペアミントのお茶は、ペパーミントのお茶に比べると、香りがおだやかで、まろやかな甘みが感じられます。ホットでもアイスでも飲みやすく、ミントティーのビギナー向きです。生葉を数枚入れてお湯を注ぐだけでも、簡単に風味が楽しめます。レモンバームなどのハーブやミルクと組み合わせてもおいしく、アレンジが簡単なのも魅力です。
消化促進などの作用はペパーミントのお茶ほどは期待できませんが、飲みやすさで人気があります。リフレッシュ効果は抜群です。眠けを覚ましたいときや、集中力を高めたいときにおすすめです。
スペアミントという名前は、並んだ花の形が槍(spear)に似ていることからつけられました。葉が鮮やかな緑色なので、日本ではミドリハッカとも呼ばれます。ローマ人がイギリスに伝えてヨーロッパ全域に広まり、ハーブ全体の中でも最もポピュラーな存在といわれます。
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