○エルダーフラワー(Elder Flower)
エルダーは、古くからさまざまな薬効があるとされ、広く民間療法に活用されたきました。飲用、外用の両方に使われる万能薬で、その歴史はエジプト文明のころにまでさかのぼるといわれます。病気や悪霊を寄せつけない厄よけの効果があるとも考えられていました。
エルダーの木は、大きなものはまれに10m近くまで成長します。5~6月ごろに枝からあふれるように咲く花はクリーム色がかった白い色。さわやかな甘い香りは、マスカットに似ています。根から実まですべてに薬効がありますが、リノール酸やフラボノイドが豊富な花を使ったハーブティーは、手軽に楽しめてすぐれた薬効があります。
最も知られているのが、カゼやインフルエンザの諸症状を緩和する効果です。甘い香りのエルダーフラワーのお茶は、のどの痛みをやわらげ、発汗作用を促します。目の充血やアレルギーなど、花粉症の症状も緩和してくれます。濃くいれたエルダーフラワーのお茶を、うがい薬として使うのも効果的です。
シングルで飲んでもやさしい味わいが楽しめますが、ブレンドティーにするのもおすすめ。ほかのハーブと組み合わせてもよいし、好みの紅茶に少し加えるだけで、違った風味になります。エルダーフラワーに砂糖を加えて作るコーディアル(砂糖水)は、ヨーロッパでは子供向けのカゼ予防薬です。
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