○オレンジピール(Orange Peel)
オレンジピールは干したオレンジの皮のことで、洋菓子などに用いるときは違い、糖分を加えていません。オレンジには、ビターとスイートの2種類があり、どちらもオレンジピールのお茶にしますが、ビターオレンジのほうが、薬効がすぐれています。
甘酸っぱさのあるフルーティーな香りのハーブティーは、かすかな苦味がさわやかに感じられます。すぐれた鎮静効果があり、眠れない夜に飲むとぐっすり眠ることができるでしょう。
オレンジの甘くまろやかな香りは他のハーブの口当たりをよくしてくれるので、ブレンドティーにも向きます。
消化促進や胃腸の調子を整える効果があるので、おなかがもたれるときや下痢ぎみのときにおすすめ。ストレスなどでおなかをこわしたりする過敏性腸症候群の症状を抑えるのにも有効です。
柑橘類の薬効は古くから知られ、最も活用してきたのは中国だといわれます。干したミカンの皮を橘皮(きつひ)と呼び、その中でも時間がたったものを陳皮(ちんぴ)と呼んで漢方薬に用いています。陳皮は古くなったものほど薬効が高いと考えられ、重用されます。効能は、オレンジピールのお茶とよく似ています。
西洋でも薬用の歴史は古く、16世紀に初めてエッセンシャルオイルが作られ、イタリアの女王が愛用したという記録もあります。当時は非常に貴重なもので、一般庶民には手の届かないものでした。現代でも、ビターオレンジのエッセンシャルオイルは高級品で、強い鎮静効果があり、下痢などにもよく効きます。
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