○カルダモン(Cardamon)
カルダモンは、最も古い時期から使われてきたスパイスのひとつで、サフラン、バニラなどと並ぶ、高価なスパイスの代表核です。原産地であるインドでは、コショウを「スパイスの王様」、カルダモンを「スパイスの女王」と呼び、カレー料理に欠かせない重要なスパイスと位置づけています。北インドでは、料理のベースになるスパイスミックスのガラムマサラに、必ずといってよいほどカルダモンが入ります。
非常に強いスパイシーな芳香があり、消化を促進する成分を多量に含んでいるので、高い食欲増進効果があります。種子はかむと口臭が消えて息が甘い香りになるので、食後のにおい消しとしてもポピュラーです。
カルダモンのお茶は、ショウガに似た刺激的な風味でほのかな甘みがあります。飲んだあとの清涼感が強く、消化促進の効果があるので、食後のお茶にぴったりです。胸やけがするときや、胃がもたれるときに試してみてください。
いれる前に種が見える程度に割っておくと、エキスが出やすくなります。クセが強いお茶なので、ブレンドティーにするとよいでしょう。インドでは、紅茶にカルダモンなどのハーブとミルクを加えてマサラティーにするのが一般的な飲み方です。
カルダモンの種は、歓待のシンボルといわれます。これは、アラビアの砂漠の遊牧民であるベドウィン族は、来客をもてなすためにカルダモンコーヒーを入れる前に、ブレンドする種を見せます。上質のカルダモンを使っていることが、歓待の気持ちをあらわすのです。カルダモンコーヒーは個性の強い風味があり、中近東でも広く愛飲されています。
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